裏風俗ぶらり旅
日本全国を旅する風俗評論家・岩永文夫氏が各地の裏風俗や温泉、酒、うまいもの、観光地などを紹介する旅情いっぱいのコラムです!
#54 栄町旅館街(沖縄県)
皆さん、沖縄はもう夏なのです 夏には夏の楽しいことが・・・
沖縄は、もう梅雨明けであ~る。あの鬱陶しくもグジュグジュした梅雨空は、南だか北の何処かの方角に飛んで行ってしまい、数日間吹いていた南風これを沖縄ではカーチーバエと呼ぶ。カーチーとは夏至のこと、バエとはハエであって南風のことである。
その強い南風も吹き止んで、いよいよ本格的な夏が御当地にやって来る。それまでのベタベタした湿度の高い風からサラリとした心地よい風に。お日様は遠慮なく眼の下にある大地も大洋も照らし出して自分の天下を強調する。これでよいのだ!
暑いところは暑い時期がピッタリ。寒いところは寒い時がベストシーズンである。これを間違えるととんでもないことになってしまう。冬の寒いときに沖縄に行って、雨に降りこめられながら遊びに出掛けて石油ストーブのお世話になってセッコラセッコラ。挙句に風邪をひいたりして、なんとも間が抜けている光景だ。 逆に、記者などは真夏シベリアに釣りに出かけてレナ川やオビ川で大物を狙ったことがその昔あった。確かにイトウやクンジャなどの超大型の鮭鱒類(つまり鮭や鱒の仲間)が嫌というほど連れたのだが。それ以上に、着ている服の上からでも平気で針を刺し貫いて血を吸ってくる超大型の藪蚊や蚋(ブヨと読みませう)に参ったことがある。
そうだ沖縄へ行こう! と思ったら目指す色街は潰されていた
栄町旅館街街(画像:ウィキペディアより)
そう、行くべきところにはベストなシーズンを選んで行く! 沖縄なら夏、それも四年前の夏までである。エッ? 夏は分かるけど四年前っていうのは一体何なんだい? と賢明なる読者は思われるかもしれない。 実は、沖縄が全国に誇っていた色街の真栄原(宜野湾市)とコザ吉原(沖縄市)は、今から四年前、とうにその筋によって潰されてしまったのである。マジな話。
そして誰もいなくなった・・・って。そんな馬鹿な! 御当地の二か所の男性天国は叩き潰されたけれど、話はそれでは終わらない。フーゾクはそれほど、ひ弱なものではありません。いや、不滅なのである。 二か所の色街が消えて無くなっても、そこで働いていた〝ネーネー(姐々)〟たちは、皆さん仕事をする場所を他所に移してそれぞれ現在もグアンバッている。
その移動先の中心となったのは、今のところ二か所に。一つは那覇の街中の栄町に、もう一つは波の上の近く辻のソープランド街にである。それ以外の移動先での注目は、やはりなんといっても九州や関西など本土の盛り場である。
栄町と辻、色街とは言えど両者の街の様相はまったく異なる。栄町の方は以前からの土地柄とも相俟って比較的(これは記者の個人的な意見。人によっては比較的どころかハッキリと圧倒的とも言う人もいる。念の為)年齢のいった女性が中心の街なのである。記者ですら、あえて熟女と気を利かして言うことは出来ない。というのも、それ以上の年齢層に属すると思われる御婦人たちが相当数こちらの地区では就労されてからだ。 反面、辻のソープ街は若い!(もちろん例外はあるけれど)ともかく真栄原にいた若くて活きのいい女の子の過半数がこちらに大挙して移って来たのではないだろうか。
どちらの街も、真栄原とコザ吉原からの女の子たちの流入によって街の雰囲気はかなり変化したようで、それなりに明るさと活況を取り戻してきたかのように見える。特にひと頃、栄町は人影も疎らなまでに裏寂れてしまって場末の暗い街の印象が色濃かったが、ここにきてかつての盛り場としての景観が復元されつつあるようだ。 辻のソープ街は、これら地元の移動組に交じって、観光や遊びで本土から来た挙句に沖縄に居残っちゃった子たちが、生活のため泡姫となりお仕事に精を出している図をよく見かける。セイを出しているのではなく精を出させていると言う人も多い。
つまり御当地では、これまでの遊び場は無くなったけれど現在も堂々と遊べるのだ
辻のソープランド街(画像:ウィキペディアより)
遊びのスポットが真栄原とコザ吉原から那覇市内の栄町と辻に移っただけで。そこで働いているのは以前同様の女の子。そして気になる遊びの料金のほうも、さして変わってはいない。ま、こう言うのを〝大山鳴動して・・・〟というのだろう。
栄町のほうは、相手との交渉次第で時間も値段も変動相場制見たようなもの。でも通り相場は30分で一万円以下だろう。本来なら15分で五千円ほどだったから時間の刻み方だけが倍になったもの。それでも交渉の仕方によっては八千円ぐらいにはなるようだ。
一方、辻のソープは時間が40~50分ほどで料金は総額一万六千円前後の店をよく見かける。いずれにしても本土の色街に比べると料金は安い。
さぁ 飛行機に飛び乗って一足早い夏のエッチでも楽しみに沖縄へ。
岩永 文夫
1948年東京生まれ。風俗評論家。音楽雑誌「新譜ジャーナル」(自由国民社)編集長を経て、80年代より夕刊紙、 週刊誌などの風俗評論で活躍。著書:「フーゾク進化論」(平凡社)、「フーゾクの経済学」(ワニのNEW新書)など。
◆著書紹介
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戦後60年、大きく進化し続ける「フーゾク」の歴史を、取材をもとに縦断的に紹介。
フーゾクの経済学―欲望産業の原価がわかる本 岩永 文夫(著)
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女の子や経営者の取り分はどうなっているのか、高級店と大衆店のサービスの違いは何か、芸者の時給3714円は高いか安いかなど、フーゾクに絡む経済のすべてを紹介。